2025年9月29日から放送が開始されたNHK連続テレビ小説『ばけばけ』。
その主題歌「笑ったり転んだり」を歌うのが、結成25周年を迎えたハンバート ハンバートです。
温かなフォークサウンドと心地よいハーモニーで知られるこのデュオの魅力に迫ります。
ハンバート ハンバートは、佐藤良成さんと佐野遊穂さんによる夫婦デュオです。
1998年の結成以来、フォークやカントリーをルーツとした独自の音楽性で多くのファンを魅了してきました。
二人とも主にボーカルを担当し、佐藤さんがギターやバイオリンなどの楽器も演奏します。
これまでに12枚のオリジナルアルバムをリリースし、テレビ、映画、CMなど幅広い分野で楽曲を提供してきました。
そして今回、NHK朝ドラ『ばけばけ』の主題歌を担当することで、さらに注目を集めています。
二人の出会いは、大学時代に遡ります。
佐藤さんは早稲田大学のジャズサークルに所属しており、佐野さんは和光大学に通っていました。
二人が出会ったのは、大学同士の文化交流イベントでした。
当時の佐藤さんは「おしゃれなフレンチ・ポップスっぽいバンドを作りたい」という構想で女性ボーカルを探しており、佐野さんの歌声を聴いた瞬間に「この人に歌ってほしい」と直感的に感じたそうです。
最初は6人組のバンドとして活動を始めましたが、メンバーが次第に減っていき、最終的に佐藤さんと佐野さんの2人だけが残ることになりました。
こうして1998年、ハンバート ハンバートが正式に結成されたのです。
25年もの長きにわたって活動を続けてこられた秘訣は、二人の関係性にあります。
佐藤さんは作詞作曲を担当し、佐野さんはその曲の「味見」をする役割を果たしています。
佐藤さんは「遊穂は〈味見〉しかしないんですよ。」と語っています。
「俺の中から湧き出てきたものに対して、〈いいね、よくないね〉って直感的に言うだけ。だからこそ俺も意見を素直に聞ける」と語っています。
また、3人の男の子(長男:太陽、次男:鹿、三男:庵)の親としても、仕事と家庭の両立を図りながら音楽活動を続けています。
佐野さんは夫婦の関係性について次のように話しています。
「仕事でも家庭でも一緒で喧嘩にならないんですか?」って聞かれるんですけど、いつも一緒にいるからこそ、スケジュールが頭の中で共有されているので、今は喧嘩してる場合じゃないなってことがよくわかるんですよね。
出典:an・an web
気持ちも状況も把握できているし、お互い大変そうなところを見ているからこそ、そんなときに無理な要求はしないし、逆にそんな中で何かをしてくれたら素直に感謝の気持ちも持てるんです。
家族との時間を大切にしながら、互いの才能を尊重し合う関係性が、長年の活動を支えているのでしょう。
『ばけばけ』の主題歌「笑ったり転んだり」は、ドラマの世界観とぴったりマッチした楽曲として高く評価されています。
楽曲制作にあたっては、原作者のセツ・ナノミさんが記した「思い出の記」を何度も読み、その土地を訪ね、スタジオの撮影にも足を運んだそうです。
佐藤さんが作詞・作曲を手がけたこの曲は、「日に日に世界が悪くなる 気のせいかそうでもない 明日は明日の風が吹く 笑ったり転んだり」という歌詞で、人生の苦楽を乗り越える前向きな姿勢を表現しています。
ハンバート ハンバートの音楽は、日常の中から生まれます。
変わらぬ日々の中で見つけられる小さな感動や、家族との時間、そして互いへの深い理解とリスペクトが、ハンドバート ハンドバートの音楽の源となっています。
結成25周年を迎え、NHK朝ドラ『ばけばけ』の主題歌を担当することになったハンバート ハンバート。
これからもお二人が紡ぎ出す音楽と、その音楽を支える家族の物語からは、目が離せません。
2025年秋のNHK朝ドラ『ばけばけ』の主題歌「笑ったり転んだり」を担当する夫婦デュオ、ハンバート ハンバート。
結成25周年を迎える彼らの、大学時代からの出会い、6人組バンドから夫婦デュオへと至る活動の変遷、3人の子育てと音楽活動の両立、独自の楽曲制作プロセス、そして長年連れ添う夫婦関係の秘訣に迫りました。
日常の中から生まれるハンドバート ハンドバートの温かい音楽と、それを支える家族の物語を紹介しました。